武田國男氏「私の履歴書」完結

■そういえば武田薬品工業会長・武田國男氏の「私の履歴書」がようやく終わった。予想どおり後半はありきたりの苦労話プラス自慢話だった。やはり親の七光りだけで社長にのし上がったような人物が社長になって無茶なリストラをやっても、会社が利益を急激に伸ばせたのは、武田薬品工業という会社がそれまでの優秀な経営者のおかげで、しっかりした背骨を持っていたからなのだ。
医薬品への集中で成長軌道に乗れたのは、それまでの経営者たちが優秀な技術者を時間をかけて育てる社風を保って来たからであり、バブル期に浮かれて財テクに走らなくてすんだのは、前会長の小西氏が武田國男氏を止めたからだ。
そのように武田國男氏以外の、会社の中のあらゆるパーツがそれまでの伝統のおかげで保守的に出来ていたからこそ、氏が社長として成立していたわけで、タケダほど保守的でない会社が仮に氏のような経営者を頂いたら、おそらくガタガタになっていただろう。