安かろうSHOP99

■最近、SMAPの草剪剛がテレビCMに登場しているSHOP 99でステレオイヤホンを買った。僕は寝るとき、いつも枕もとのラジカセにつないだイヤホンを両耳につっこんで、ラジオかCDを聞きながらでなければ眠りに入れない。自分の注意を音にそらさないと、夜の静けさの中では頭が勝手に仕事のことや、その他いろんなことを考え始めて、眠れなくなってしまうためだ。イヤホンを耳に入れたまま眠るので、寝返りを打ってイヤホンのコードを強くひっぱることになる。どうしても半年くらいでコードがダメになるので、買い換えなければならない。
ところがこのSHOP 99で買ったステレオイヤホンが、中国製で税込み103円だから仕方ないといえばそれまでなのだが、ものすごく気味の悪い音がするのだ。高音部と低音部がごっそりカットされるだけでなく、まるで長いチューブの向こう側にスピーカーを置き、そのチューブの出口に耳をあてて聞いているような、わんわんと管の中で反響し、くぐもったような音がするのだ。それを両耳で聴くと乗り物酔いのような気分になってくる。こんな妙な音がするイヤホンなんて初めてで、ある意味、いちど聴いてみる価値のある「音質」かもしれない。教訓。SHOP 99では買うものを選ぼう。
■ちなみにこのSHOP 99、開店したばかりなのだが、売上げが思わしくないのか、表の壁に黄色いビラを貼りだすようになった。「○○99円」「××99円」などと、当たり前のことが書いてある。SHOP 99なのだから、全商品99円だってことは分かりきっているのに。
たぶん店長は「えっ!?こんなものまで99円で売っているの」という商品を選んで、貼り紙にしているのだと思うけれど、手書きのきたないビラがべたべた貼ってあると、ただでさえ安っぽいお店が、さらに安っぽく見える。こんなに体裁をかまわず安売りだけを訴求するようになってしまうと、そのうち周辺のコンビにやスーパーに客をとられ、ほんとうの低所得層しかこなくなるに違いない。閉店に追い込まれるのは時間の問題だろう。
以前SHOP 99の社長がテレビの密着取材を受けているのを見たが、家主の足元を見て家賃を徹底的に値切り、人件費もおさえて税抜き99円を維持しているとのこと。今のところは店舗数の拡大で成長を維持できているが、顧客層が徐々に低所得者層に限定されてくるのは間違いないだろう。あんな店舗では、自分を「中流」だと思っている主婦はそのうち寄りつかなくなる。低コストだけしか武器がなくなった小売店の末路は、ダイエーと同じだ。