メール本文と中年オヤジのギャップ

■帰宅の電車で優先座席の前につり革につかまって立っていると、正面にごま塩で角刈り頭、やや細身で紺色のフレームのいかにも流行りといった眼鏡、上下色違いでセンスのいいスーツ姿、だが顔のしわの刻まれ具合からするとどう見ても四十代半ば以降とおぼしき醜男の中年男性が、隣で熟睡する灰色のスーツに純白のシャツという冴えない中年会社員がもたれかかってくるのを如何にも不機嫌そうに肩で押し返しながら一心不乱に携帯電話でメールを入力している。
その本文がチラッと見えてしまって驚いた。文末表現が「・・・だヨ~ん(^^;)」などとなっているのだ。皺くちゃの醜悪な中年おやじが携帯電話のメールに「だヨ~ん」と顔文字を使っている。独身と見たが、彼の抱える孤独の深さを思うと暗澹たる気分になった。