『精神分裂病 臨床と病理(3)』

■たまたま近所の市民図書館で見つけたので、1998年に開かれた東京大学・分院神経科による「精神分裂病の精神病理と治療ワークショップ」の記録、『精神分裂病 臨床と病理(3)』人文書院を読んでみた。考想化声(自分の考えが声になって聞こえる幻聴)の認識論的な考察など、デリダやハイデッガーなどを引用した哲学的な論考から、分裂病治療における精神科医の「誠実さ」を主題とした実践的な試論まで、精神分裂病(今は「統合失調症」と呼ばれる)が精神科医に投げかける問題の幅と深さを知ることができた。この図書館にはなぜか同じシリーズの(1)と(2)がないので残念だ。