ふたたびお勧め『虚妄の成果主義』

■高橋伸夫著『虚妄の成果主義』だが、今日の日本経済新聞の書評欄で取り上げられていた。同じ紙面にあった八重洲ブックセンターのビジネス書ベストセラーでは何と6位にまで食い込んでいる。より多くの人がこの書物を読んで、節操なく米国の経営手法を輸入することの愚かさ加減に気づいてほしいものだ。
高橋氏の著作の中でも、日本的経営と欧米型経営の評価が十年ごとに入れ替わるような、経営学の無節操さが再三にわたって批判されている。高橋氏自身、日本の経営学界で一顧だにされなかった論文が英訳で日の目を見た経験を、苦い思い出として書いている。学界でさえ健全な批判機能を欠いているのだから、ましてそれをお手本にする実業界は言うまでもない。もちろん実業界の人々に「批判精神」など期待できないのだが、そのために犠牲になるのは生身の人間なのだ。