最近、病院で興味深いことが起こった

■最近、病院で興味深いことが起こった。健康保険の対象外の薬を処方され、決して安くはない代金を全額自分で負担しなければならなくなった。医者曰く、「医薬分業の流れもあるので、医者が特定の薬局を勧めるのはおかしいんだけど、この薬をこの病院の中の薬局で買うと保険点数の倍の金額を取られるから、病院の近くにあるなにがし薬局というところで買ったほうがいいですよ。そこなら点数をそのままお金になおしただけの代金で済むから」。助言どおりなにがし薬局に行くと、医者の言ったとおりの費用で済んだ。この薬、比較的昔から処方され、実績のある薬らしい。ところが利用者が少なく市場規模が小さいため、製薬会社(実名を書くと塩野義製薬)にとっては儲けにならなず、いまだに保険適用の申請をしないのだという。それにしても薬局によって売値が倍も違うというのはどういうことなのだろうか。もし不親切な医者に当たっていたら、倍の金額を支払わされていたかもしれないのだ。世の中いろいろ面白いことがあるものだ。
■ユニバーサル・デザインを売りにしているトヨタの新車「ラウム」のテレビCMで、流れている曲はMarvin Gayeの『Mercy, Mercy Me』だが、最初にこのCMを見たとき、この清潔で平和な雰囲気に果たしてこの曲が合っているのだろうかと強く疑問に感じた。たしかに曲の雰囲気は合っているかもしれないが、詞はどうだろうか。「ああ何ということだ/何もかも昔とは違ってしまっている/あの青い空はどこへ行ってしまったのか/吹く風は北からも南からも東からも毒を運んでくる/ああ何ということだ/何もかも昔とは違ってしまっている/原油は海を汚し、海の魚は水銀で満たされている/ああ何ということだ/何もかも昔とは違ってしまっている/放射線は地下にも空にも放たれ/近くの動物たちや鳥たちは死にかかっている/ああ何ということだ/何もかも昔とは違ってしまっている/人があふれそうなこの大地は/人類の虐待にどこまで耐えられるだろうか」。実はこのようにきわめて政治的なメッセージをもった歌なのだ。果たしてこの歌が「ラウム」のCMのあの映像に合っているだろうか。