Amazon.co.jpの古書販売で自宅の蔵書を売り始めて2週間で売上高が30,…

■Amazon.co.jpの古書販売で自宅の蔵書を売り始めて2週間で売上高が30,000円を超えた。働かずしてこれだけの臨時収入なのだからうれしいことには違いない。ただしAmazon.co.jpの手数料収入は外数で約9,000円、手数料控除分を含む総売上金額約40,000円のうち4分の1近くをAmazon.co.jpは手数料収入として得ているわけだから、かなりおいしい仲介業ではないか。このAmazon.co.jpの古書仲介システムは、数百万一般家庭の書棚を商品倉庫にしてしまう壮大な構想だが、出版社にとっては何の得にもならないと思っていたが、どうやらそうでもないらしい。誰かが定価で買った書物を、読み終えた後に誰かに売り、と繰り返していくと、出版社には最初の1冊分の利益しか入らないが、Amazon.co.jpには各取引ごとに、売り手が得る利益ではなく売上高に対する手数料が入る。買った値段より高く売る売り手が一人もいないと仮定すれば、各取引ごとに売り手が得る利益の合計は定価を超えない。ところがAmazon.co.jpが得る手数料収入は、売上に対するものであるため、定価を超え得る。試しに計算してみよう。Amazon.co.jpは売買成立時に売上の15%プラス100円の手数料を徴収する。しかも商魂たくましいことに、売り手に配送料を260円(書籍・国内の場合)補填すると同時に、そのウラで買い手から配送料340円を徴収する。つまり配送料の名目で340-260=80円の手数料収入を得ているのである。「せこい!」としか言いようがないが、これこそBtoCが生き残るための泥臭い道なのだ。極端な話、定価2,000円の本を100円ずく安く20人の売り手が繰り返し売り続けると、Amazon.co.jpは6,000円を優に超える手数料収入を得ることになる。これでは出版社は良いことなしで、無料で貸す図書館よりよほどタチが悪いということになりそうだが、よく考えると出版社にも一つだけメリットがある。今まで売れなかったような高価な専門書が売れる可能性が出てくるという点だ。意地でも図書館から借りてやると思っていた高価な専門書も、Amazon.co.jpで売れる見込みがあれば定価で購入する人が出てくるかも知れないではないか。1冊も売れないよりは1冊でも売れた方がよい。そもそも文庫本のように安価な書籍は古書として売れにくいし、売ろうという動機づけも働きにくい。結果としてAmazon.co.jpの古書市場は高価な(たとえば2,000円以上の)書籍に収斂していく可能性が高い。長期的に見るとむしろ高額な書籍への購買動機を高めるという意味で、出版社にもメリットがあるように思うのだが、どうだろうか。