高橋源一郎『君が代は千代に八千代に』

■今頃で申し訳ないが高橋源一郎大センセイの『君が代は千代に八千代に』を読んだ(文藝春秋社・2002/05/30刊)。2000年1月から翌2001年11月にかけて『文学界』に連載された作品群と、2000年4月『小説新潮』に掲載された「鬼畜」を単行本にまとめたもので、これまでの高橋作品ではもっともセックスと暴力色と倒錯性の強い作品群だろう。
それが良いことか悪いことかは別として。少なくとも冒頭からして年明けに読むような小説ではないことは確か。しかしこの程度の倒錯性・暴力性をもった現代小説はむしろありふれており、こういった記述は僕自身がいかに無菌室の中で純粋培養された純文学しか読んでいないかということを物語っているに過ぎない。