日本語の「出来る」の語源

■朝方NHK教育ラジオを聴いていたら民俗学入門のようなことを話していた。日本語に現れた日本人の思想というテーマで、「こんど結婚することになりました」「できる」の2例がひかれていた。結婚するのは当人たちの意思に違いないのに、まるで状況がそうさせでもしたかのような「~することになった」という言い方。そして本人の能力をあらわす言葉であるのに、「どこからか出て来る」という語源をもつ「出来る」。
いずれの日本語にも、非人称の存在のあらがい難い力という思想が根底にあるという。その非人称の存在は「世間」と言っても「空気」と言ってもいいだろう。職場で西洋人といっしょに仕事をすると、このように日本語そのものに織り込まれた、決して悪い意味ではない「無責任の思想」と戦わねばならないというわけだ。