横光利一『春は馬車に乗って』

■つまらない人にはつまらないかもしれないが読書報告。広津柳浪(今日図書館で明治文学全集を立ち読みして広津和郎の父親ということを知った)につづいて大正時代にスキップし、横光利一『日輪・春は馬車に乗って』(岩波文庫)を読んでいる。同年代の方なら教科書でお馴染みの『蠅』も収録されている。『ナポレオンと田虫』も久しぶりに読んだがこんな奇妙な短編だったろうか。
新感覚派というくくりでこれら二作が横光利一の典型だという先入観があるので、『春は馬車に乗って』を読み終えたとき意外なほど叙情たっぷりで電車の中で思わず涙ぐんでしまった。今のうちに予告しておくと、次に控えているのは萩原朔太郎『猫町』(岩波文庫)である。読まないうちに茶々を入れたい人はすぐ筆者宛にメールせよ。