森鴎外『雁』

■四迷の『其面影』を意外に面白く読み終えたので引き続き鴎外の『雁』を読み始めた。また明治文学月間が始まるのだろうか。ちなみに『雁』は岩波文庫10月の新刊だ。明治文学なのに新刊だ。鴎外は『鴎外漁史とは誰ぞ』というエッセーの中で自らの文学に対する批評として、虚子の「鴎外も最早今まで我らに与えたほどのものをば与うることを得ぬであろう」という言葉を引いているが、これに反して読むという経験によって鴎外は今までに与えたものをわれわれに与え続ける。ちなみに岩波書店のホームページによれば来春には四迷の『浮雲』が新刊で出るらしい。