二葉亭四迷『其面影』

■さてみなさんは何を楽しみにこの日記を読んでいらっしゃるのだろう。何ということのない日々の出来事の報告をお望みなら、僕が一昨日から二葉亭四迷『其面影』を岩波文庫で読んでいると書いておこう。数か月前に一度読んだような気もするのだが、この作品は発表当時、四迷が文壇に復帰したと歓迎される一方で『浮雲』と同工異曲であるとの批判もあったらしく、『浮雲』を読んだのを『其面影』と勘違いしている可能性もなくはない。
また昨夜、二つの川の流れにはさまれたなだらかな平野に広がる住宅街に建築中だった、頂上が雲に隠れるほどの巨大な鉄塔が、見ている間に音もなく空から崩れ落ちてきて、真下に建っていたマンションの屋根を変形させたところ、最上階の住人は血相を変えてベランダに飛び出し、頭上に鉄塔の残骸がしなだれかかっているにもかかわらず、何が起こったんだと叫びながらあたりを見回して異変を探しているその滑稽さに笑ってもいられない、といったような夢を見ていたのだということを書いておこう。
さてこれでみなさんが満足したかどうか。最近「喜ぶユーザの顔」を仕事でまったく見なくなってしまったものだから、せめてこのホームページで読者に喜んでもらえればと思う次第だ。ユーザの喜ぶ顔を見ずにITコンサルタントとして何を喜びに仕事をすれば良いというのだろうか。