『システム障害はなぜ起きたか みずほの教訓』

■あまり書くべきことがないというか書けるようなことがないのだが、せめて最近読んだ書名だけでも覚え書き程度にしるしておこう。『システム障害はなぜ起きたか みずほの教訓』(日経BP社)。みずほのシステム障害に関する詳細な報告はそれとして、むしろ東京三菱銀行合併時のシステム統合が成功したのは、当時の同行経営陣がシステム開発のプロジェクト管理に深くコミットしたからこそであるという成功事例の紹介が興味深い。
同様に北洋銀行が破綻した旧拓銀の勘定系を採用するに至った経緯も成功事例として詳述されており、やはり経営陣がじっさいにプロジェクトの最高責任者として迅速な意思決定を行なわなければ、情報システムの戦略的な活用は画餅に帰すということがよくわかる。でもこの本をどれだけの経営層が読んでいるかは極めて疑わしく、おそらく情報システムにまつわる状況は改善されないのではないかと思われる。