香山リカ『若者の法則』

■もう一冊、数日前の朝刊の「岩波書店の新刊」広告で見つけた岩波新書『若者の法則』(香山リカ著)を1時間ほどで読んだ。僕自身が一体香山リカの言う「若者」なのかどうかということを検証したかったからだ。現代の「若者」の精神性を6つの法則に要約した著者の明晰さは驚くべきものだ。
平易な文体で大人たちが「若者」とどう付き合えばいいのか、大人たちは年長者として「若者」にどのようなお手本を示すべきかについて書かれている。すべての年齢の方々にぜひお勧めしたい本だ。
ところでこの本を読んだ結果、僕自身は「若者」だったのか。おそらく答えはノーだ。僕のような1970年代生まれの世代はこの本で分析の対象となっている「若者」とその上の世代(バブル期に大学時代を謳歌した世代)のちょうど境界線上にあると思われる。つまり僕らの世代はこの本で言われている「大人」でもない。
ただ最近社内の打ち合わせで同僚が「最近の流行の言葉でいえば、お互い『リスペクト』し合って」云々と発言したとき、リスペクトが最近の「若者」の間でよく使われる言葉になっていること自体知らなかったのだが、この書物の6つの法則のうち最後の6つめのものは「『いつかはリスペクトしたい、されたい』の法則」となっている。「尊重」という言葉と何らかの違いがあるのだろうが、意味そのものが違うのか、意味は同じで強度だけが違うのか、意味も強度も同じだが別の含意があるのかは不明。発生源は安室の歌の題名か。謎の語彙である。