みずほファイナンシャルグループのシステム障害

■みずほファイナンシャルグループのシステム障害、僕が所属している企業でも会計システムの入出金部分に大きな影響が出たようだ。いちばんバカらしいと思ったのは入出金明細に相手の会社名が記載されなくなったため、債権債務の自動消し込みが不可能になったこと。みずほに問い合わせたところ「新システムの仕様です」という客を客とも思わないような回答があったらしい。今回のトラブルで各企業の会計担当者がどれだけの時間を無駄にしたか。公共料金の引き落とし遅延による延滞金負担のような実害がない限り、法律的には各企業がみずほに損害賠償請求をすることは不可能なのだろうが、みずほとの取引を見直す企業が今後増えるのではないか。お客さんや従業員がみずほに口座を持っている限り、各企業がみずほと完全に縁を切ることはできないが、完全なシステム統合にあと1年かかるとすれば、その1年間で国民が今回のトラブルを忘れるのが速いか、みずほとの取引が徐々に減退していく速度が速いか。
■みずほのシステムトラブルの原因の一つとして情報技術者の慢性的な不足があげられている。とくにここ数年、銀行の大型合併が集中したため十分な人員が手当てできなかったようだ。現代社会の根幹となるコンピュータの技術者不足はいわば国家的な問題。情報技術者の育成には一定の知的水準をもつ若者を数年かけて教育する必要があり、専門性が高いため他職種からの転換が難しい。しかも慢性的な人員不足のため、情報技術者は過剰な労働を強いられ、なりたいと思う人が減り、それがまた人員不足を招き...といった看護婦不足に似た悪循環を今後生み出す可能性がある。中国やインドの技術者を積極的に受け入れる企業も出てきたが、機械を制御するプログラムなら問題ないものの、銀行のような事務処理用のプログラムを開発するには日本語の理解力が必須。企業経営者や経済団体が情報技術者の育成について、いかにいい加減な考えしか持っていないかの証拠である。