川上眉山『観音岩』読了

■川上眉山『観音岩』を読み終えた。東京のアップタウンを舞台にした民放のトレンディー恋愛ドラマだとばかり思って読み進めたが、むしろ「村刎ね」(村八分とほぼ同じ意味)の旧習が残る農村と東京を舞台とし、農村の朴訥さや野性味と洗練された都会人の対比、冒頭に自殺する学士の死の謎解き、大自然の脅威など雑多な要素が入り混じったNHKの2時間ドラマといった感じ。たしかにご都合主義的で脚色が過ぎるが娯楽作品としては意外に楽しめる。物語のテンポも早いので余程お暇な方はご一読を。文庫本でおよそ300ページ程度。