新聞の迷惑メール記事に見る性差別

今朝、日本経済新聞の社説を読んでいてギクッとした。「迷惑メールの防止急げ」というタイトルだが、その末尾に次のような文面がある。
「迷惑メールは男女の出会いからわいせつ画像まで様々で、『迷惑』の定義も受け手により異なるため、それを一律に規制することは難しい。しかし、だれもが携帯電話を持ち歩くようになった今、携帯電話の利用者には女子高生など数多くの未成年者が含まれている。教育上の観点からも規制は慎重かつ早急に進めなければならない。役所間の縄張り争いをしている時間的余裕はない」。
議論の主旨には賛同するが、では男子高校生には迷惑メールに関する教育上の配慮は必要ないということなのか。「教育上の観点」にかんする議論に、ついつい男子高校生を無視して「女子高生」だけをとりあげてしまう、この無意識の選別に、日本経済新聞社の女性差別意識が垣間見えてひじょうに興味深い。
男子高校生には多少わいせつな迷惑メールが届いたとしてもいいが、女子高生にはその種のメールは届いてはいけない、という無意識の前提には、女子たるもの結婚するまで無垢でなければならない、男子たるもの結婚するまで多少の性的な冒険も必要だ、という処女性信仰が透けて見えないだろうか。そもそもこんな詮索をする以前の問題として、男子高校生を無視して「女子高生など数多くの未成年者」と勢いで書いてしまうのはいいが、それを「中高生など数多くの未成年者」と書きなおせない人物に、公正な報道を使命とする新聞記者がつとまるのか、はなはだ疑問だ。