『日経ビジネス』の戦後住宅政策記事

■珍しく店頭販売している本屋が見つかったので久しぶりに『日経ビジネス』を購入して読んだ。『マイホームが危ない–住宅政策3つの大罪』という特集記事がお目当て。
政府による戦後住宅政策を「持ち家政策の罪」「景気対策活用の罪」「新築偏重の罪」の3つに分類し、住宅金融公庫の甘い貸出基準が新築住宅の価格を吊り上げることで住宅業界を利する一方、一般消費者をローンで苦しめている矛盾を指摘している。
公庫を廃止して民間金融機関に住宅ローンの貸出を競争させれば、供給量に見合って住宅の価格も下がるという議論には納得だ。ただしそのおかげで庶民が持ち家を購入しやすくなれば逆に「持ち家主義」が強化されることになり、この点で同誌の記事は矛盾をきたしている。
むしろ公共部門は家族向け賃貸住宅を供給することに集中したらどうか。それにしても戦前まで当たり前だった借家住まいから一転して政府の持ち家主義プロパガンダにあっさり洗脳されてしまう日本人っていったい何なのだろうか。
特に同記事で最初にとりあげられている会社員の自己破産事例を読むと、住宅政策の罪というより「男の沽券」など実にくだらない価値観を信じこむあまりの自業自得という気がする。それが自業自得でないなら日本人の持ち家主義は経済の問題ではなく文化の問題だ。「一国一城の主」的な家父長制的信仰を相対化できれば住宅金融公庫だってこれほど「うまく」機能することはなかっただろう。

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