それでもWeb化が必要か?

■全国に分散している拠点に高価な広帯域ネットワークを敷設する必要がないし、クライアント側モジュールのメンテナンスも不要なので社内業務アプリケーションをWeb対応にしました、というのは2年程前からどの大企業でも聞かれた情報システム部門の業務システムに関する弁である。
しかしADSLの普及のおかげでクライアント・サーバでもそう支障のない性能の出る広帯域回線が安価で手に入るようになった。さらに世間でもっとも普及しているWebブラウザはコンピュータウィルスの標的となり毎月のようにサービスパックを当てなければ安心して使えない代物になっている。これでもまだ社内業務システムをWeb対応に大改造する費用対効果があるだろうか。
いくらWebクライアントの表現力が改善したとはいえ、入力効率の問われる業務システムに必要な水準にはまだ程遠い。つい先日も100%Javaで記述されたOracle E-Business Suiteのクライアントのデモを初めて見たのだが、swingコンポーネントの動きの一つひとつがぎこちなく、とても業務システムらしくは見えない。
こんなものを使わされるくらいならサクサク動くVisual Basic製の実行モジュールがサーバ上のオブジェクトと交信する三層システムの方がまだまだ操作性、効率性、開発維持コストの面でもまだまだ有利なのではないか。Javaの開発言語としての洗練性は理解できるが、業務システムの開発言語に必要なのは言語としての洗練よりも、道具としてどれだけ手になじみやすいかだろう。それはまだCOBOLが生き残っていることからも分かる。