今たいていの組織でいわゆる「リストラ」のターゲットになっている団塊の世代

■今たいていの組織でいわゆる「リストラ」のターゲットになっている団塊の世代。「抵抗勢力」として磐石の層をなしている彼ら・彼女らを批判している20代、30代の若い世代(僕もその一人なのだが)について一つだけ確実に言えることがある。僕らの世代が50代になったとき、僕らの大部分は今の50代よりもっと始末の悪い「抵抗勢力」になっているだろうということだ。団塊の世代が改革に抵抗する理由は、彼らが右肩上がりの経済成長下でただ所与の解答を受け入れて生きてきたため変化に適応できないからだと言われている。しかし20代、30代の世代が本気でそんなことを考えているのだとすれば相当におめでたいと言わざるを得ない。第一に団塊の世代は石油ショックを乗り越えてきているのだ。第二に彼らは高度経済成長による豊かさを決して当然のこととして享受してきたわけではない。彼らが生きていた時代は公害問題など経済成長の負の側面が未解決だったし、資本主義に対するアンチテーゼが「サヨク」として現存していたのだ。それに比べて僕らの世代は団塊の世代に比べればはるかに変化の少ない時代を生きてきた。公害問題はきれいに解決された後で経済成長の弊害を知ることもなく、「サヨク」の「サ」の字も知らないために米国型資本主義をたやすく受け入れてしまっている。つまり自分たちが生活してきた環境以外のものに対する耐性という点では、団塊の世代を戦中世代と比較した以上に抵抗力をもたない。石油ショック以降に生まれた僕らの世代は、戦後初めて米国型資本主義の保育器の中で純粋培養された世代なのだ。そんな僕らが50代になったとき、今の団塊の世代以上に保守的な「抵抗勢力」になっているだろうということは自然な推論である。米国型資本主義や小泉首相のリベラリズムを相対化する論点を、20代、30代であるあなたはいったいどれほど持ち合わせているだろうか。そう問われて答えに窮するとすれば、あなたは未来の「抵抗勢力」に間違いない。
■2001/12/08、僕は「歩くブンガク」に接近遭遇した。詳細は後日この項を見よ。