オーナー企業社員の「丁稚根性」

■ダイエーのようなオーナー企業は右肩上がりに成長しているときはよいが、いったん転換期を迎えるや組織内部から崩壊を起こす。その最大の理由のひとつがオーナー企業は自立した管理職を育てることができないということだ。
僕自身、まさにダイエー同様のオーナー企業ならではの強みと欠陥を同時にもつ企業に勤務している。幸いなことにこれまで右肩上がりで順調に業績を拡大することができているが、間接金融から直接金融へという日本経済全体の転換期の影響を今後まともに受けるなかで、各種社内制度・社内業務手続の改革には自立的に社内の改革をリードできる中間管理職というものがどうしても必要になってくる。
ところがオーナー企業のご多分に漏れず、オーナー以外は全員徹底的に「丁稚根性」が叩き込まれており、自分から改革のリーダシップを取ろうとするプロパー社員は一人もいない。こういう企業が拡大主義をとりながらも売上が思うように上がらなくなり、銀行からの資金調達に窮し始めたら、あとは坂を転げ落ちるように衰退するだけである。それはダイエーを見れば一目瞭然だ。
そうならないために誰が何をできるのか。ダイエーのようにオーナーが去って非オーナー経営者に経営をゆだねるか、オーナー自身が生まれ変わったつもりで頭を180度切り換えるか