近安理夫『戦略的ERPの実践』

アクセンチュア・近安理夫著『戦略的ERPの実践』(東洋経済新報社)を読んだ。IT系ジャーナリズムにおいてはブームはすっかり沈静化したが、SAP社の業績が一時の低迷からすっかり復調し、日本企業の導入事例も着実に増えているようで、ERPがようやく日本に根付きつつあるということだろうか。
こういう時期の出版なので興味深く読んだ。アクセンチュア(旧アンダーセン・コンサルティング)のコンサルタントによる著作なので理想論的な内容を予想したが、意外にもERP導入アプローチを現実論で3パターンに分類している。
企業の「覚悟」の程度によってERP導入にも3つの段階があり、それぞれの企業に最適な導入をすればよいという論旨だ。ところでこの本の中で某企業のERP導入が全社的な業務改革を目的として行われているという、明らかに事実誤認の箇所があったので著者に修正を求めるメールを出したところ、改版時に対応したいとの非常にていねいな返答を頂いた。コンサルタントとしての真摯さを感じさせる対応だった。