Change managementについて

■最近抽象的な思考を停止した状態になっているが、今は実践の時期だからだろう。最近の情報システムの構築は必然的に業務改革をともなうので、推進母体であるシステム部門と利用者部門の両方でchange managementを考えざるを得なくなる。
change managementは変革への抵抗を最小化するための施策の束、政治的な技術である。理論が理論にとどまらず現実化への一歩を踏み出そうとすると、かならず政治ということが問題になってくる。政治が問題になってくる理由は制約条件があるためである。
時間的な制約、経済的な制約など、もし無限の時間と無限の資源があれば、精緻な理論を大部の著書にしてすべての人々にくまなく伝えるという手段をとることができる。しかし現実には時間と資源が限られているので、精緻な理論をいかに本質を変えずに単純化するか、かつ、一人でも多くの人間を同意させて多数派を形成するか、まさに政治そのものである。
妥当性のある理論がそれ自身、伝播する力を持っていることを疑うものではないが、現実的には制約条件があるため、自然な伝播を待っていることはできない。偉大な思想家が人生のある時点で政治的な地帯に踏み込まざるを得ないのは、人間が本質的に有限な存在であるためだろう。