情報システム導入が情報技術の問題ではなく政治の問題だという一昨日のテーゼだが

■情報システム導入が情報技術の問題ではなく政治の問題だという一昨日のテーゼだが、要するにいかに効率よくプロパガンダをするかという一点につきる。新しい情報システムの本当の価値を理解している人は組織の中の一握りで十分だし、そもそも本当の価値を短期間で理解できる人もごく少数だ。仮に全員に理解させようとすれば何十年あっても足りない。そもそも会社員は限られた年数しか会社に所属しない上に、環境の変化に応じて消化すべき価値観の変化が多すぎる。それらすべてをすべての社員が理解するなどということはそもそも不可能だ。全員が心から理解するなどということは理想論にすぎず、いかに効率よく理解した気にさせるかが方法論として重要になる。投下した資本を何年も使われぬまま眠らせるわけにはいかないからだ。つまりはプロパガンダだ。心からの理解の前に、理解したと思わせること。結局のところ僕らの日常生活も多くは「理解したと思わせられる」ことで成り立っている。僕ら自身もプロパガンダを浴することで理解するプロセスの困難さから解放されているのだ。もし僕らがマクドナルドのハンバーガーのおいしさや、日産シーマの性能の良さを本当に心から理解しなければ生活できないとすれば、僕らにとって考えるべきことが多くなりすぎて、とてもじゃないがまともな生活を送れないだろう。そんなことを考えなくてもすむように、僕らは広告や下らない雑誌に自らすすんで洗脳されるのだ。一企業がいかに新しい情報システムを効率よく定着させるか、それはキャンペーンの打ち方しだいであって、誠意をもって説得することはその手段のひとつにすぎない。