僕は大学生の時、コンビニはカトリック教会だというテーマで小説を書こうとしたことが…

■僕は大学生の時、コンビニはカトリック教会だというテーマで小説を書こうとしたことがある。これからコンビニに銀行のATMが次々設置され、その名のとおり買い物からチケットの予約から現金の引出しまで何でもできる便利な場所になりつつある。でも実はコンビニはそうした経済効果だけでなくて、都会に住む孤独な人たちの心のよりどころとしても機能しているのではないか、というのが学生の頃からの僕の仮説だ。都会のひとり暮らしはとても孤独なものだ。これは経験した人でないと絶対に分からない。ただ「下町人情」なんてものが死語になった現代でも何とかひとりで暮らしていけるのは、家に帰る寂しい道を真昼のような明かりで照らすコンビニがあるからじゃないかと思ったりするのだ。どんなに孤独に打ちひしがれて帰ってきても、何を買うでもなくコンビニに入るだけでどこか心が安らぐような気がする。コンビニがあるおかげで自殺をまぬかれている都会の孤独な魂というのも、けっこうたくさんあるかもしれない。