今日、竹中平蔵氏の講義を生で聴く機会があったのだが

■今日、竹中平蔵氏の講義を生で聴く機会があったのだが、氏の発案による「IT受講券」に対するマスコミ等の批判で、氏が唯一なるほどとうなった批判があったという。それは「日本人の情報リテラシーを上げるにはIT受講券のようなアメの政策だけではダメで、ムチもなければならない」。具体的には住民票の窓口交付手数料を1万円にする一方で、インターネット経由の手数料を100円にする。税の申告をインターネットでしか受け付けないようにするなど、インターネットを使わざるをえない状況を作り出すということだ。じっさい大学生のネット利用率が急増したのは、企業が就職希望者のエントリーをインターネットでしか受け付けなくなったからだと言われている。これも一種「ムチ」の政策だ、というわけだ。しかしこんなこと企業の社内情報システム部門で働いている僕らにとっては常識なのだ。社内にたとえばLotus Notesのような新しいツールを広めるときは、当然アメとムチの戦略を考える。アメは立ち上げ当初に魅力的なコンテンツをそろえること。ムチは特に出張旅費精算など、使わなきゃお金を返してもらえないものをNotesに載せてしまうことである。一介の社内SEが竹中大先生に伝えるべき知恵もあるということだろうか。
■下記のITは問題解決の単なる手段ではない、という議論について、ある本でうまいたとえ話を見つけた。「金づちをもっているひとにはすべてが釘に見える」。もし金づち以外の道具をもっていたらどうだろう。世界の見え方そのものが変わるかもしれない。ITもそうだ。たしかにITは単なる道具だが、ITという道具さえ持っていない人が現代社会を正しく把握することができるだろうか?