OECDが日本の都市政策について8項目の勧告をまとめたと日経に書いてあった

OECDが日本の都市政策について8項目の勧告をまとめたと日経に書いてあった。主要都市の環境改善のために目的税を導入すべきだという大胆な提言(第5項目)を含んでいる。その勧告の中でOECDは日本では私権が保護されすぎていると指摘している(第6項目)。曰く「都市開発事業によってもたらされる公共の利益の実現のために私権が制限されるのは許容されるべき」。土地所有権が手厚く保護されすぎているために、一向に都市環境の改善が進まないということだ。日本の会社員が朝のラッシュで疲弊するのは都心にまともな住環境が整備できないためなのだが、それは会社員をふくむ日本人の強烈な土地所有欲のためである。要は自業自得ということだ。それを打開するために私権の制限という「トップダウン」の強攻策に頼らざるをえないとすれば、日本人はそもそも「都会」に住む資格がないということだろう。
■機会があって某大手ソフトハウス会長の話を聞いた。講演のコーディネーターは同社の新時代ネット構想にいたく感動し、ぜひ同じ話を皆さんにも聴いてほしいと思ったとのたまっていたが、これは「私は情報技術のことがぜんぜん分かってません」と公言するようなものなので、仮に感動してもあまり人には言わない方がいい。同社の新時代ネット構想よりもっと面白いSF小説はいくらでもあるのだから(もちろん同社の新時代ネット構想は稚拙なSF小説の域を出ていないと言いたいのだが)。むしろ米国での反トラスト訴訟に対する同社の開き直りにこそ「感動」すべきである。会長曰く、「われわれは25年前から消費者の利益だけを考え続けてきたのであって何も独占を目指していたわけではない」。よく恥ずかしげもなくこんなことを言えたものだ。よく考えてみよう。一匹のアリと一匹の象がいました。アリは背中がかゆくてしかたありませんでした。そこで象はアリのためを思って背中をかいてあげました。アリは一瞬のうちに踏みつぶされて死んでしまいました。同社がやったのはこれと同じことだ。仮に同社が会長の言うように本当に「善意」だったとしたら、自分たちがパソコンOS市場でいかに支配力を持っているかあまりにも無自覚すぎるのだ。その無自覚さを棚に上げて「消費者のためだけを思ってきた」などと言い張るのは、「私はバカです。自分の体重さえ分かってません」と言っているのと同じことだ。自分の体重を知らなかったという言い訳でアリ殺しが許されるなら、そんなおめでたい世の中はない。たしかに同社の新時代ネット構想からして全くおめでたいSF小説なのだから無理もない。そして何とかダッシュボードも含めて、そんな稚拙な構想に感動してしまう人たちもやはり素朴だ。おそらくそうして感動する人たちには、情報技術に対するコンプレックスがあり、同社はそんな「素人」のコンプレックスをくすぐってくれるからコンシューマはいとも簡単に信じ込まされてしまうのだろう。もちろん大企業の賢明な経営者や技術者たちは同社の構想が単なるSFであることを知っている。だからこそ日本のどのベンダーも同社の大型データベース・サーバ事業に深くコミットしたがらないし、他方で中型システムでLinuxが急速にシェアを伸ばしているのだ。