東海村臨界事故にしてもH2ロケットの品質管理にしても個人主義という前提のない日本…

■東海村臨界事故にしてもH2ロケットの品質管理にしても個人主義という前提のない日本にアングロサクソン風の制度を無理やり接ぎ木したことによる弊害ではないかという気がする。臨界事故やロケットの品質管理問題は、一つには先輩・後輩の公私にわたる密な人間関係の中で技術や暗黙知を伝承する前提となっていた日本的終身雇用制度が崩れた後、日本企業がアングロサクソン風の完全に文書化された業務形態へ移行できずにいることが原因。もう一つはこれまでの「悪しき平等主義」の人事評価が、客観的な数値目標による成果主義へ急激に移行したことで、逆に評価されない部分は徹底的に手を抜くというかたちで倫理低下が進んでいることが原因。品質より効率を優先させるという本末転倒の判断は拙速な「成果主義」が明らかに機能不全をきたしていることを示している。いずれも個々の社員の責任範囲を文書によって明確化した上で客観的な指標を導入するというアングロサクソン風の個人主義を、バックグラウンドぬきの枝葉末節だけ無理やり適用しようとした、いかにも英語のできない団塊世代らしい中途半端な「西洋かぶれ」の醜い果実だ。