「介護は嫁がするもんだ」という常識の打破から

■今朝5時半に目がさめてしまって、もうひと寝入りできるまでと、仕方なくTV音声も聞ける携帯ラジオでTVを聞いていたら、フェミニズム関係者にはおなじみの樋口恵子氏が来年4月に導入される介護制度についてしゃべっていた。先進諸国における福祉制度の論争は「保険か税金か」という財源の話になるのだが、女性差別の根強い日本ではまず「介護は嫁がするもんだ」という「常識」を打破するところから始めなければならないのだという。日本は先進国といいながら、実際には古臭い儒教道徳から抜け出せない文化後進国なのだ。
その他にも「老人介護は昔からあった問題なのではない」という興味深い指摘があった。ことあるごとに「親の面倒は昔から嫁が見てきたもんだ」というご老体や自民党議員がいらっしゃるが、大正生まれの世代までは「人生50年」、介護が必要な年齢になる前にほとんどの人が寿命を迎えた。実は老人介護問題は昭和以降に生まれたきわめて「新しい問題」なのだ。それをあたかも大昔から存在したかのような言い方をすることで、介護問題は先送りにされつづけてきた。「あそこの嫁は親の介護を他人まかせにして」と陰口をいう人たちこそが、日本の老人介護問題を悪化させているというわけだ。