過剰な「現場主義」の弊害

■ニュース番組で自民党の白髪の代議士が、従来型の土木中心の公共事業を記者に詰問され、憤慨した口調で言い返した。「あんたらは分かってない」。田舎にはまだまだ道路や橋が必要であり、それが国家の経済にも益するというわけだ。
最近、「企業における過剰な現場主義の弊害」について考えていたのだが、この代議士と、過剰な現場主義を標榜する経営者は、とてもよく似ている。現場コンプレックスと地方コンプレックスはよてもよく似ている。現場主義の経営者は元現場担当者であり、出世の階梯をのぼりつめた引け目もあって現場を持ち上げる。地方出身の代議士は飽くまで「善意」から地方に公共投資をバラまく。「善意」や「敬意」を褒めるのはたやすいが、それらは必ずしも正しいとは限らない。