指紋押なつ逆転敗訴

■日本が国際標準の舞台に立つ資格のない国であることを露呈する判決が下った。在日韓国人ピアニストのチォエ・ソンエさんが最高裁で逆転敗訴になったようだ。僕は法律の専門家ではないし、チォエさんの訴訟についても今回の報道ではじめて経緯を知った。それでも、最高裁の判決が合法性しか争点にしなかったことは、僕ら日本人が外国人を合法的に排除するシステムの中に生きていることを思い知らせてくれる。
指紋押なつが国際的に見て明らかに問題のある外国人政策であり、徐々にではあるが当局もそれを緩和する方向にむかっている。にもかかわらず、押なつを拒否したまま渡米した外国人に頑として永住権を拒む。これがアメリカとならぶ経済大国の司法当局としてあるべき判断か?
結局、この日本という国はいまだに純粋な日本人(という幻想)の利益のためだけにしか存在しない。そんな国がいくらビッグバンだの規制緩和だの言っても、行き着くところは、ひそかに窒息していくだけのムラ社会なのだ。最高裁には日本を真に国際的な国家にしようという理念のかけらもなく、この閉塞したムラ社会を維持するためのウジウジした言いわけしか垂れることができないのだ。こういう判決を堂々と下してしまう自分の国を、日本人はいくら恥じても恥じ足りないだろう。